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<書籍>周産期医療の最前線からの提言『地域で母子を支える』

妊娠、出産、子育てに、明るい未来を描くためには――。

東京かつしか赤十字母子医療センターの院長、三石知左子さんによる講演が書籍になりました。2021年11月にオンラインで開催した、ブックスタート全国研修会の記録集です。

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東京かつしか赤十字母子医療センターは、地域の周産期医療を担う拠点として、どのような状況の妊婦も受け入れています。下町・葛飾区ならではの人情味あふれる、地域に開かれた病院です。

不安定な収入、望まない妊娠、家庭内の問題など、様々な支援を必要とする妊産婦が増加する中、新型コロナウイルス感染症の拡大がその流れに拍車をかけました。本書では、周産期医療の最前線で向き合った家族の事例をもとに、生まれ育った環境に関わらず、すべての子どもたちが健やかに育つために何ができるのかを探ります。医療現場・地域・自治体の横連携で、母子を中心とした全人的ケアの一翼を担う小児科医からの提言です。

<三石さんからのメッセージ>
「妊産婦さんや赤ちゃんが、今、置かれている状況を知っていただきたいです。その上で、どうすれば、出産を願う人が増え、子どもがすくすく育つ未来の絵が描けるようになるか、皆で考えていければ幸いです」

NPO ブックスタートオンラインショップと一部書店でお求めいただけます。
※全国の都道府県立図書館およびブックスタート実施自治体に各 1 部寄贈しています。

<著者紹介: 小児科医・三石知左子さん>
札幌医科大学医学部卒業、東京女子医科大学母子総合医療センター小児保健部門を経て現職。現在91ある赤十字病院のうち、唯一の女性院長です。専門分野は小児保健・ハイリスク児のフォローアップ。赤ちゃんの発育はもちろん、お母さんやお父さんの様子にも心を配りながら診察しています。
医師としてのキャリアを重ねながら、プライベートでは、周囲の助けを借りて子育てをされてきた三石さん。やわらかな物腰から発せられる言葉のひとつひとつに、誠実で、チャーミングなお人柄を感じます。以下のエピソードからも、そんな一面が見えてきませんか?

■趣味は俳句!
「赤子とて 男(お)の子(こ)の匂ひ 梅雨に入る」
赤ちゃんを詠んだ一句。「男の子と女の子、両方の赤ちゃんのにおいを知っている人の句ですね」と俳句の先生から評されたそうです。

■新入職員へのメッセージ
看護師や事務職員として新入職した人たちの制服姿の写真を三石さん自ら撮影し、手紙を添えて、本人が最も見せたいと思う人宛に送っています。厳しい局面に遭遇した時には、どうか支えになってもらいたい――。そんな思いを両親や祖父母など、その人の大切な人に届けています。

■絵本からマンガまで。おすすめ本リスト
病院の建物1階には、葛飾区立図書館にいじゅく地区図書館が入っています。図書館には、三石さんセレクト本の紹介コーナーが。リストの内容はこちらからご覧いただけます。

※講演当日のようすは こちらから