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[開催報告]井桁容子さん『のびやかな育ちを支える~0・1・2歳児保育の現場から~』/講演会

2017年9月9日(土)、東京・日暮里サニーホールにて、NPOブックスタート主催「子ども・社会を考える」講演会シリーズ(5)『のびやかな育ちを支える~0.1.2歳児保育の現場から~』を開催しました。

講師は、40年にわたり保育士として多くの親子に関わり、保育や子育てをテーマとした講演を数多くされている、東京家政大学ナースリールーム主任(※肩書は当時)の井桁容子さん。当日は、行政職員、子育て支援や読書などに携わる市民ボランティア、保育士、児童書出版社の方、子育て中の方など、362名がご参加くださいました。

講演では、新保育所保育指針のキーワードである「温かく、受容的、応答的」な関わりが、子どもたちののびやかな育ちを保障するためにとても重要であることを、保育園での子どもたちのエピソードや、学術的な研究事例などを交えてお話しくださいました。

子どもに関わる大人にとって大事なこととして、「共感」と「表現愛」があげられるそうです。「共感」は同感とは違い、その人の側に立つことで生まれるもの。また「表現愛」とは、子どもの行為を「善く観る」ことであり、子どもが何を伝えようとしているのかを、知ろうとして、耳も心も傾け、近づいてみるということ。それは「かわいい」とは違い、愛おしみ、子どもを尊重して、まるごと受容することです。
そして、子どもはいつもよく生きようとしている存在であり、私たち大人は、それを応援する人でなければならないと述べられました。

参加者アンケートでは、「これまでの行動を振り返り・見つめ直すことができた」「大切なことを思い出した」「明日からの子どもとの関わりに生かしたい」等の声が多くあり、子どもたちの、のびやかで健やかな育ちを願うすべての大人たちに、エールをいただいた講演会でした。