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[北海道留寿都村] 3町村合同研修でかいま見えた「前進」

東京にある当NPO事務所から、片道7時間。初雪が近いことを知らせる雪虫が飛び交う2025年10月16日、北海道留寿都村(るすつむら)の研修会にお邪魔しました。


会場の留寿都村公民館。気温は日中でも10度を下回ります。

今回の研修会は、留寿都村教育委員会の岩谷さんの呼びかけで、近隣の寿都町(すっつちょう)・真狩村(まっかりむら)の皆さんも参加。教育委員会および図書室職員、子育て支援課保育士、市民ボランティア、さらに後志管内(しりべしかんない/道南西部地域)教育局職員も駆けつけ、様々な立場の方が集まる合同の研修会となりました。

「6月の新担当者向け研修会に参加し、share books(シェアブックス)という理念が心に残りました。今日の研修で基本やお互いの取り組みから学び合い、よりよい事業につなげていきましょう!」
岩谷さんの熱のこもった挨拶に続き、当NPOからブックスタートの理念や全国の事例などを共有。その後、3町村の皆さんで現状や悩みを伝え合い、自由闊達に意見を交換しました。


「お題カード」で話したいテーマを選びながら進行

現在は職員のみでブックスタートを行なっている留寿都村には、市民ボランティアが読みきかせを担う真狩村から激励のアドバイス。
「小さい村だからこそ、市民も職員も一緒になって、一人ひとりに丁寧に絵本を手渡せる。この活動はそういうことが大事なんじゃない?」
「小学校の読みきかせボランティアさんたちに声を掛ければ、協力が得られるかも」
などの意見やアイデアが交わされました。

また、コロナ以降、感染対策のため健診会場でのボランティアによる読みきかせができなくなり、感染拡大が落ち着いてからもそのやり方が続いている寿都町からは
「早速次回からやり方を変えてみます!」
との力強い発言も。


各町村のブックスタート・パックも展示

「少子化だからこそ、赤ちゃん一人ひとりにできることは何か、大人の私たちが考えなくては」
真狩村ボランティアの渡辺さんの言葉に、その場にいた全員が頷きました。その瞬間、それぞれの活動が前進し始めたことを感じる研修会でした。

* * *

地域や立場を超えて集い、お互いの経験を共有しながら、事業の質を高め合っていく――
3町村の皆さんの取り組みから、携わる人たちの手で作り上げる活動がブックスタートなのだと改めて実感しています。

当NPOでは、複数自治体合同の研修会についてもご相談を受け付けていますので、ぜひお気軽にお問合せください。

*研修会への職員派遣についてはこちら