目が見えない、見えにくい赤ちゃんも、絵本を読んでもらうことが大好きだとわかった私たちは、筑波大学附属視覚特別支援学校幼稚部の高見節子先生に、絵本の楽しみ方や絵本選びについて教えていただきました。 見えない、見えにくい赤ちゃんとの絵本の楽しみ方 先生は、 「ゆったりとした気持ちで語りかけるだけでも十分楽しめますが、言葉のリズムに合わせて、赤ちゃんをひざの上で揺らしてあげるなど、身体を動かしながら読むと、より楽しさが広がりま
「目が見えない、見えにくい赤ちゃんにとって、絵本のひとときはどんな時間なのだろう?保護者は、絵本についてどのように考えるのだろう?」 それらについて知るために、私たちは、筑波大学附属視覚特別支援学校幼稚部の育児学級(0~2歳の子どもたちと保護者が参加)をお訪ねしました。 そこでは、1歳過ぎ位の見えにくいお子さんを、お母さんがひざの上に座らせて、『もこ もこもこ』を読んでいらっしゃいました。 『もこ もこもこ』(作/谷川俊太郎 絵/元永
障がいのある赤ちゃんや保護者について、 「どのように絵本の時間を楽しんでいるのか?」 「ブックスタートが負担になることはないのか?」 「どんな配慮をするべきなのか?」 ほとんど想像がつかないでいた私たちは、心理相談員として乳児健診で障がいのある赤ちゃんや保護者に接してこられた撹上久子さんに、それらのことについてお尋ねしました。 すると撹上さんは、次のようにお話しされました。 「赤ちゃん自身が持っている環境は、その子にとって当たり前の環
ブックスタートで障がいのある方への対応を考えるためには、まず、障がいのある赤ちゃんや保護者の状況についてきちんと知る必要があるのではないか――。 そう考えた私たちは、約8年前、臨床発達心理士で、JBBY世界のバリアフリー児童図書展実行委員長をされている、撹上久子さんにお話を伺いました。 障がいを「持つ」ではなく、障がいの「ある」 「障がいを持つ赤ちゃんや保護者について、お話を伺えませんか?」 初めてお会いした時、私たちはそう撹上さんに
ブックスタートに視覚に障がいのある方がいらした場合、どんな対応をすればよいのか? 私たちは、数年前まで、その具体的な方法がわからずにいました。 そうした時にお話をお聞きしたのが、「てんやく絵本 ふれあい文庫」代表の岩田美津子さん。2012年のことです。 ふれあい文庫 代表 岩田美津子さん 岩田さんは生まれつきの全盲のため、耳でおはなしを聞くことはあっても、絵本の本来の楽しみ方は知らずに育ってこられたそうです
前回ご紹介したシンポジウム「語り合おう!読書バリアフリーのこれから」の会場では、様々なバリアフリー図書が展示され、実際に手に取ることができました。 点字つきさわる絵本、布の絵本、拡大写本、LLブック、マルチメディアDAISY、録音図書などです。 このコーナーに、ブックスタートで取り組んでいるバリアフリーとして、資料を展示させていただきました。 点字/拡大文字版 趣旨説明資料 &n
読書バリアフリー。 皆さんは、「バリアフリー」と聞いて、何を最初に思い浮かべますか? まず点字ブロックや車椅子用スロープなど、物理的な面でのバリアフリーを思い浮かべるのではないでしょうか? しかしバリアフリーには、物理的な面だけでなく、文化や情報面でのバリアを取り除く取り組みもあります。 その一つが、「読書」における「バリアフリー」です。 今回、「読書バリアフリー」について学ぶため、シンポジウム「語り合おう!読書バリアフリーのこれから