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連載「障がいのある方への対応を考えるために」(5) 目が見えない、見えにくい赤ちゃんと絵本 その2

 
目が見えない、見えにくい赤ちゃんも、絵本を読んでもらうことが大好きだとわかった私たちは、筑波大学附属視覚特別支援学校幼稚部の高見節子先生に、絵本の楽しみ方や絵本選びについて教えていただきました。
 
 
見えない、見えにくい赤ちゃんとの絵本の楽しみ方
 
先生は、
「ゆったりとした気持ちで語りかけるだけでも十分楽しめますが、言葉のリズムに合わせて、赤ちゃんをひざの上で揺らしてあげるなど、身体を動かしながら読むと、より楽しさが広がりますよ」
とお話しされました。
 
 

身体を使った絵本の楽しみ方の例(アドバイス ブックレット「赤ちゃんといっしょに はじめまして絵本」より)
 
 
また、絵本に登場するものを触ったり、出てくる動作を真似しながら読むのもおすすめだそうです。
 
例えば、育児学級では、『くだもの』(作/平山和子 福音館書店)であれば、実物や果物の模型を用意して触りながら読んだり、『どうすればいいのかな?』(文/渡辺茂男 絵/大友康夫 福音館書店)のような、着替えなど生活体験が描かれている絵本は、その動作を実際にやりながら読んで楽しんでいるそうです。
 
 

育児学級にあった果物の模型
 
 
絵本選びのポイント
 
絵本を選ぶ時は、
・食事、お風呂などの生活体験が描かれている
・乗り物や動物など、子どもが興味や関心を持っていそうなことが描かれている
・自分が読んでもらって楽しかった絵本 
などを参考にするとよいそうです。
 
そして、弱視のお子さんの場合は、
・背景とのコントラストがはっきりしている
・対比しやすい色づかいや濃い色の線などにより輪郭が明確
・形がシンプル
・背景が少ない
といった、絵柄の見やすさも大切になるということでした。
 
こうした、絵本選びや楽しみ方のポイントはあるものの、先生は、
「絵本選びに迷ったら、お父さんやお母さんが読んであげたいと思うものでいいんですよ。ご自身が楽しみながら読むのが一番です。赤ちゃんにとって、読んでくれる人の声は心地よいもの。楽しい気持ちが伝わって赤ちゃんが笑顔になると、それはお父さん、お母さんの力にもなるんですよ。」
とおっしゃいました。
 
実際に、あるお母さんからはこんな話も聞けました。
「お気に入りの絵本を読む時、子どもは、大好きなフレーズが近づくとニコニコし始め、いざ読むと、声を出して嬉しそうにします。おかげで私もそのフレーズがとても楽しみになりました。我が子の色々な様子が見られる絵本の時間は、成長を感じるひとときでもあります。」
 
筑波大学附属視覚特別支援学校への訪問は、私たちが「障がいがある場合でも、share booksのひとときを持つことができる」ということを実感させていただいた、貴重な体験となりました。
 
 
<連載>
第1回 「障がいのある方への対応を考えるために」(1)読書バリアフリー その1
第2回 「障がいのある方への対応を考えるために」(1)読書バリアフリー その2
第3回 「障がいのある方への対応を考えるために」(2)「てんやく絵本」との出合い
第4回 「障がいのある方への対応を考えるために」(3)障がいってどういうことだろう?
第5回 「障がいのある方への対応を考えるために」(4)障がいのある赤ちゃんや保護者について
第6回 「障がいのある方への対応を考えるために」(5)目が見えない、見えにくい赤ちゃんと絵本 その1

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